夜、眠いのに熟睡が出来ない。寝たいのに寝れないときの対処法まとめ

仕事で体も疲れて最近は睡眠時間も少ないのに寝ようと思ってベッドに潜り込んでも寝付けずに熟睡できない…。

そんな経験はありませんか?

・夜、熟睡したいのに何度も目が覚める

・睡眠不足で寝たいのに寝れない

・何度も夜中に目が覚めて熟睡できない

・睡眠時間は取れているのに眠りが浅くて寝起きがダルイ

このような熟睡が出来ずに悩んでいる方は意外に多いようです。

ではなぜ熟睡が出来なかったり寝つきが悪くなるのか、あなたの普段の行動などと照らし合わせながら寝たいのに寝れない原因と対処法を考えていきましょう。

寝付けない主な原因は?

明日の朝は早いからと布団に入ったのに中々寝付けないといった経験をした事はありませんか?

ごく稀にそれが起きるのであれば問題はありませんが、しょっちゅう寝むれない、寝てもすぐ起きる、朝早くに目が覚めてしまうならそれは睡眠に何か問題があるかもしれません。

寝付けない原因はいくつか考えられるので、自分に当てはまるかチェックしてみましょう。

仕事でのストレスや心配事があり中々寝付けない

仕事場でのストレスは皆何らかの形で感じていますが、それが毎日眠れない程となると問題です。
ストレスに弱いタイプや毎日の積み重ねが慢性化して、交感神経と副交感神経のバランスを崩してしまいそれが原因となって寝付けないという場合

カフェインの摂りすぎや運動不足など生活習慣が原因

カフェインは交感神経を高める成分ですが、含まれるのはコーヒーだけでなく緑茶、烏龍茶や紅茶、コーラにも含まれており意外と知らず知らずのうちに飲んでいる事も考えられます。
さらにタバコやアルコールなどの刺激物や、運動習慣がなく疲労を感じていないなどの原因も考えられます。

枕が合っていないなど環境が原因

枕や布団自体が合っていない、部屋の湿度や温度が適切でないなども寝苦しい原因です。
さらに部屋の外に何か気になる音や明かりはありませんか?
色々と1つ1つ考えていくしかありませんが、部屋や枕が変わると眠れない神経質なタイプの人は、少しの環境の変化で眠れなくなる事もあります。

睡眠不足が続くと日常生活にも影響があり軽視できません

人が眠れなくなると色々な症状が出て、病気のリスクが高まることはご存知ですか?
たかが不眠症とあなどっていると、非常に怖いものがあります。
また長期化すればまたそこに新たなストレスが出てくるので、早くに対処する方が良いでしょう。
不眠症がもたらす症状で、特に日常生活に支障が出る症状を見ていきましょう。

思考力や記憶力、そして判断力が低下

不眠が招く精神的な症状についてですが眠れないことで思考力や記憶力、そして判断力の低下が心配されます。いわゆるボーっとしてしてしまうことですね。

睡眠不足で思考力や判断力が鈍り1番出やすいのが仕事上のミスです。また感情の起伏が大きくなりコミュニケーション能力が下がるので、すぐにイライラしたり暴力的になったりと自分に余裕がなくなります。

免疫力が下がり生活習慣病のリスクが高まります

睡眠不足は精神だけでなく体も蝕みます。

体は睡眠中に免疫力を上げているのですが、眠れなくなると免疫細胞が作られず、すぐに免疫が下り風邪をひきやすくなります。

また睡眠中は他にも体の老廃物がリンパに乗って代謝されているのですが、それも行われなくなるため活性酸素が溜まります。

余分な活性酸素が溜まれば体の至るところの老化が早まり、ガンをはじめとする生活習慣病リスクも高まってしまいます。

不眠症と睡眠障害の違い

睡眠が少ないと精神や身体的にも様々な悪影響が出てきますが、なんとなく寝つきが悪かったり夜中に何度も目が覚めてしまうことが毎日のように続いてしまう場合は病気のサインかもしれません

寝たいのに寝れない状態が続いた場合、考えられるのが不眠症や睡眠障害です。

不眠症と睡眠障害ですが、同じような意味合いに聞こえて実は全く違います。
どこがどう違うのかというと、不眠症は睡眠障害の1つの分類で、睡眠障害という大きなカテゴリの中にある症状の1つです。

睡眠障害
睡眠障害には大きく分けて7つあり、不眠症の他にも過眠症や概日リズム睡眠障害、むずむず足などの睡眠関連運動障害があります。 ですから自分が不眠症だと思っていたら、実は睡眠障害の中の違う部類の障害かもしれない可能性もあるという事です。 不眠症を含め、色々な睡眠に関する症状全てひっくるめたものを睡眠障害と言っています
不眠症
睡眠障害の中でも1番多いとされる症状の1つで、入眠障害、中途覚醒、それから早朝覚醒と怖いのが熟眠障害と4つに分けられます。
さらにその症状が体内時計の狂いや無呼吸、むずむず足症候群などの症状によって引き起こされたものではないものを言います。
入眠障害はベッドに入っても中々寝付けない、中途覚醒は加齢でよくありますが、夜中に何度も起きる症状です。
さらに年齢層が上の人に少し多い早朝覚醒といって朝早く起きてしまう、目覚ましの前に起きるなどがそうです。

 

眠れないことはたまにある程度であれば問題ありませんが、2週間以上続く時には何か原因を探りましょう。
不眠症なのか、他の睡眠障害なのかについてもきちんと調べて対処していきたいですね。

不眠症の病院での治療法

眠れない状態が慢性化している場合、病院を受診することも考えましょう

不眠症かもしれない時、受診科は睡眠外来になりますが、

その他内科や東洋医学を用いた外来、心療内科を受診する事もできます。

では病院での睡眠障害や不眠症の治療法にはどんな方法があるのでしょうか?

不眠症の治療法には大きく分けて薬物療法と非薬物療法に分けられます。

・非薬物療法
認知行動療法によって不眠になりやすい生活や考え方、きっかけなどを探ったり、睡眠日誌をつけて中途覚醒や早朝覚醒の記録をつけます。その他の治療法としてはPSG検査を行い、寝ている時の眼球運動や脳波、無呼吸がないかなど不眠症の原因が病気によるものかどうかを調べます。
概日リズム睡眠障害であれば、自律神経のバランスを整えるため早朝に光を浴びて、セロトニンを出す光治療が行われる事もあります。

・薬物療法
色々な治療法を行いながらでも、不眠症はずっと続いている訳ですから治療を行いながら睡眠薬が処方される事は多いですし、不眠の時間が長すぎて早くに対処療法が必要な場合には睡眠薬が処方されます。

睡眠薬は脳の興奮を抑える薬や、眠くなると分泌されるメラトニンの作用を促す薬、脳内のオレキシンという覚醒維持の成分を遮断してしまう薬などがあります。

通常の病気と違い不眠症や睡眠障害はストレスや自律神経など様々な要因が合わさり症状として現れる病気のために薬などですぐに良くなるものではありません。

症状を軽くするために睡眠薬などは処方されますが根本的な治療では無いことは理解しておきましょう

自宅で睡眠の質を上げる対処法

眠れない状態が続くと精神的、身体的にも負担が掛かりますの日常生活にも影響が出てきます。

そのために病院などを受診して睡眠薬などを処方してもらうのも一つの方法ですが睡眠薬は日常的に飲み続けると効かなくなることもありますし常用することによって副作用の心配もあります。

どうしてもツラい場合は睡眠薬に頼ることも仕方がありませんが並行して自分でも寝つきが良くなるような環境を作ることも大切です。

睡眠の質を上げる主な成分

睡眠薬のような即効性はありませんが身の回りの食品の中にも睡眠の質を上げる成分が含まれているものもありますので積極的に摂っていきましょう

では睡眠の質を上げてくれる成分はどんな物があるのでしょう。

・GABA
睡眠に良いとされる物質はアミノ酸ですが、一口にアミノ酸といってもその種類は何百種類とあります。そのアミノ酸の中でも、脳や脊髄内にあるガンマアミノ酸のGABAと呼ばれる物質を聞いたことはないでしょうか?チョコレートにも含まれていて、ストレスなどから落ち着かせる作用があります。

・セロトニン
アミノ酸で快眠に必要な成分は他にも、眠くなると分泌されるメラトニンやセロトニンと呼ばれる幸せホルモンのアミノ酸や、その原料となるのがセロトニンです

・グリシン
アミノ酸の中でも眠りを深くする作用があるのがグリシンで睡眠導入剤や睡眠サポートサプリメントなどに配合されていることが多いです

・L-テアニン
アミノ酸の他にもリラックス成分として注目されているのがLテアニンと呼ばれる成分です。
実はテアニンもアミノ酸の仲間でお茶のうまみ成分として含まれていますが、高級な玉露や一部のキノコ類にしか含まれておらず、食品から摂取するのが中々難しい成分です。

脳細胞にまで届く数少ない希少な成分で、脳内に届くと副交感神経を優位にしてくれます。
副交感神経が優位になると、α波が出てリラックスできるため、寝る前の自然な睡眠の準備に良いとされる成分なのです。

寝つきが良くなる食べ物を積極的に摂りましょう

普段何気なく食べている食品の中にも不眠や睡眠障害に効果がある食べ物がありますので意識して食べるようにしましょう。

・バナナ、乳製品、みそ汁など

バナナ、牛乳をはじめとした乳製品、ゆで卵やお味噌汁はトリプトファンと呼ばれる成分が含まれている食べ物です。トリプトファンとは眠くなる時に出るホルモンであるメラトニンの分泌を促す物質ですが人間の体内では作ることが出来ませんので食べ物から補給する必要があります。

・緑黄色野菜、トマト、果物、チョコレートなど

緑黄色野菜、トマト、果物、チョコレートに含まれているのがギャバです。ギャバは中枢神経を抑制する物質なのでリラックス効果が期待できる成分です。

特にトマトには多く含まれており、そのほかにも、じゃがいもやナス、果物では温州みかんやぶどうに含まれています。
最近ではギャバが含まれたチョコレートも売られていますので、おやつもそちらを選ぶと良いでしょう。

ハーブを取り入れて寝付きやすくしましょう

眠れない理由の1つに、自律神経の副交感神経と呼ばれるリラックス時に出る神経のスイッチが入っていない事があります。

いつまでたっても交感神経が優位にあり、脳が興奮状態の時にはリラックスする事が何よりも大切な事です。

そこで効果的なのがハーブですが、ハーブティーを飲んだりハーブを扱うお店に入ると気持ちが穏やかになったりリラックスした経験はありませんか?

そもそも何故ハーブがリラックスに良いのかというと、ハーブにはカフェインが含まれておらず甘い味や香りがリラックス効果をもたらします。また鎮静効果や疲労感を取る効果に優れているので眠りをもたらすものとしてぴったりなのです。

ハーブは睡眠薬と違って副作用がないのがメリットですし持病などで薬を常用されている方でもがあっても飲み合わせなどを気にせずに摂取できるのが特徴です。

睡眠を誘う代表的なハーブがラベンダーとバレリアンです。

ラベンダーには鎮静効果があり、色んな研究の中でも快眠数値が上がったデータもあるハーブです。
バレリアンと呼ばれるハーブには、覚醒時に出る神経伝達物質を抑えるギャバと呼ばれるアミノ酸を分泌する作用があります。

ハーブはそのまま飾って香りを楽しんだりハーブティーで飲んだり工夫して楽しんでみてください。

ハーブは昔から薬代わりに使われてきた歴史があり実際に不眠症や睡眠障害に悩まれている方も活用されている方が多いですから生活に取り入れてみると良いと思います。

熟睡を妨げるNG行動

不眠の原因は色々な理由がありますが、実は日常生活の中で知らず知らずのうちに行なっている事が結果的に睡眠の質を下げてしまっている事もあります。
就寝前に自分で熟睡の妨げになる行動をしていないか見直してみましょう。

カフェインの摂取

カフェインは血管を収縮させるので、交感神経が優位になってしまい睡眠には逆効果なのは多くの方が知っていると思います。コーヒーに含まれているというのは有名ですが、カフェインは緑茶や紅茶、烏龍茶やコーラにも含まれていますので注意が必要です

就寝直前までのスマフォの使用

スマホやパソコンにはブルーライトという紫外線の次に強い光が出ています。
ブルーライトは、寝る前に分泌されるメラトニンというホルモンを抑制してしまう作用があるために睡眠の妨げになります。ライトをカットするフィルムなどもありますが出来る限り控えるのが良いでしょう

シャワーだけの入浴習慣

お風呂の湯船にゆったりと浸かる習慣がなくシャワーでさっと済ましてしまう人は、リラックスが出来ていないため副交換神経のスイッチが中々入りません。入浴では手足の末端が温まりそのおかげで熱の放散が上手くいき、体温が下がる事で眠りにつけます。湯船にはしっかりと浸かって体を芯から温めリラックスすることを心がけましょう。

さいごに

いかがだったでしょうか?

寝たいのに寝れないのはツラいですし体調やお肌にも悪影響が現れます。

睡眠薬などで強制的に眠ることは出来ますが常用してしまうと体にも良くありませんので普段の生活習慣で熟睡できる環境を整えてあげることも大切です。

特に睡眠を誘う成分や食品を摂ることは大事ですが毎日食べるのは大変ですので睡眠成分が配合されている睡眠サポートサプリなどで不足分を補給すると良いでしょう